組織人 陵南高校・田岡監督の魅力

30歳になった同級生3人で運営するブログ。2人目の30歳からの投稿です。

 

今回のテーマは漫画『スラムダンク』。累計発行部数1億2000万部を超える不朽のバスケ漫画

湘北高校バスケ部に入った不良少年、桜木花道の成長を描いた物語。

 

バスケ経験は全くないけど、10代の頃は何度も読んでいました。

今年1月、原作者の井上雄彦先生から突然映画化が発表されたのをキッカケに、久々に読み返しました。


30歳になって読んだスラムダンクこれまであんまり意識したことはなかったけれど、新たに気がついたことが一つ。

 

それは陵南の田岡茂一監督の魅力。

 

(*連載開始が自分が生まれた1990年と約30年前の昔の漫画なので、ここからはネタバレ気にせず書きます。)

 

陵南は湘北のライバル校で、インターハイ出場をかけて神奈川県大会の決勝リーグで死闘を繰り広げます(この辺のストーリーはもはや説明不要ですね)。

 

湘北が激闘を制して、陵南はあと一歩の所でインターハイ出場を逃す訳ですが、陵南の田岡監督が記者から敗因を聞かれた際の言葉がめちゃくちゃカッコいい。

 

「敗因はこの私!! 陵南の選手たちは最高のプレイをした!!」

 

スラムダンクには「名言」が多く、それぞれ語り尽くせないほど魅力がある訳ですが、30代になり、サラリーマン生活にどっぷり漬かりはじめて田岡監督の言葉の魅力に改めて気がつきました。

 

「敗因はこの私!! 陵南の選手たちは最高のプレイをした!!」

 

田岡監督が「選手層がウスい!!」と侮っていた湘北の控え選手・木暮が試合を決定づける3Pシュートを決めたこと、「素人」として湘北の不安要素と見ていた桜木が勝負所で陵南からボールを奪ったことから「敗因はこの私!!」のセリフが出てくる訳です。

 

田岡監督の分析、敗者の弁は的確だけど、「敗因はこの私!!」って中々言えないセリフだと思うんです。

 

湘北の主将・赤木が陵南の主将・魚住とのセンター対決で力を見せたこと、湘北のスーパールーキー流川が陵南のエース仙道に負けない活躍をしたことなど、湘北が勝利して陵南が敗れた理由は決して一つではないはず。

 

それら全てを自分の責任として受け入れて田岡監督は「敗因はこの私!!」と話し、「陵南の選手たちは最高のプレイをした!!」と自分のチームの選手を称える訳です。

 

「監督」という組織を率いる人物の「敗因はこの私!!」のセリフから田岡監督の器の大きさが分かる。

 

例えば「会社」という組織に話を置き換えてみると、同業他社に負けたり、時代の流れに上手くハマれず業績が悪くなった時、「敗因はこの私!」と話せる社長や上司がどれだけいるか。。。組織を率いるリーダーとしてプライドもあるし、格好悪いところも見せにくい。。だからこそ「敗因はこの私」のセリフは重い気がします。

 

10代の頃は湘北の三井や流川、いわゆるスター選手 好きだったけど、

 

社会人生活も9年目に突入した今、スラムダンクを読み返してみて、「田岡監督って理想の上司だな」と思うようになりました。


今は陵南目線で試合を考えたりして、主将・魚住と田岡監督の回想シーンも泣けます。「でかいだけ?結構じゃないか(中略)立派な才能だ」とか。

 

高校スポーツと、サラリーマン的会社組織との違いはあっても、田岡監督はまさに「理想の上司」だと久々にスラムダンクを読んで感じます。

 

田岡監督を通じて理想の上司について考えると同時に「理想の部下」or「理想の若手」を考えてみると、やっぱり桜木花道だと思ったりもします。

 

インターハイ前の個人合宿で安西監督から「シュート2万本です」と課題を出され、「2万で足りるのか?」と言い返す桜木花道

 

これもサラリーマン的思考に置き換えてみると「ノルマは○○です」と課題を出されたら、桜木みたいに「○○で足りるのか?」とは言えず、言い訳しか出てこない気がします。「○○は△△の理由で無理です」みたいな。。。

 

30歳になって、そんなことを考えながらスラムダンクを読み返していました。

 

とりあえず、連載開始から30年以上が経った今、スラムダンクがどんな風に映画化されるのか非常に楽しみです。

 

田岡監督みたいな立派な組織人になるにはまだまだ時間がかかりそうですが。

 

www.amazon.co.jp

 

(先日の投稿を受けてビートルズを書こうかと思ったけど、また次の機会に)

 

by 2人目の30代